殺しのドレス。 太陽光線が当たれば当たる程変色する面白い薔薇の連なり。陽が当たらない部分は赤味が薄く、花びらの裏側は?と観ると、真っ白である。深紅~白までの幅の有るバリエーションが織り成すPASSION!・・・その波の魅惑。 ・・・ ジプシーの打つカスタネットのリズムが聞えて来そう。 フラメンコダンサーの狂ったように舞うドレスのフリルが、官能の炎になって踊っている・・・そんなインスピレーションを与えてくれる 情熱の殺しのドレス。 スポンサーサイト
2014年6月 関口眞世のヌードデッサン(四ツ谷桃園学園アトリエにて)。 静寂の扉が開き 女の裸身の秘密のような甘い香が、静かなるライトの下で発光する。アトリエの外では地上の騒音ものともせず 月光の賛美歌が 都会の宵闇を称えだす・・・。待っているのは、悪魔の誘惑?ミューズの掌中?。肌 青く透ける女の魔性と薄桃の小妖精、その両面が同時に浮かび上がり垣間見える魅力の瞬間、 我が目は走る。
父の日 と 父の日。 今日6月第3日曜日は・・・父の日?!。父の日は、母の日より騒がれない、静かな感じがする。母に日にはカーネーション、父の日には紅い薔薇を送るのが慣わしだそうな。下のレトロな写真は、19年間で一生分の愛情を注いでくれた私の父である。悲しい程の努力家で清潔で美しい父であった。上の父娘の写真は、最近知り合った「命の親子」の写真である。この親子は、早くに母親を失い、其の為に父、娘とも心に受けた傷は複雑で深いものが有るのだと、ある時少しは相手の気持ちになって理解出来た気がする。男親、女親、どちらが欠けても、大変なのである。生き抜いて、何一つ家族に不自由をさせず、立派に遠方に嫁がせて居る娘を黙って思う父と、雲の上から私を見ていてくれる父に、雨の日に描いた心の薔薇をプレゼントしようと思う・・・届くだろうか この暖かな眼差しに!。 心配して絵の道に入る事を中々賛成してくれなかったけれど、最後には承認してくれた私の父・・・「志を大切にしろよ。努力は人の3倍じゃダメだ、6倍しろ。」・・遺言である。。「絶対にやりぬくんだよ!、諦めるな!!。」と篤い気持ちを持って見つめてくれる新しき知り合いの父・・・その両方に。 家の要である父が他界してから世間中から嵐はやって来た。私は心に爆弾を宿し、絵というものと、より真剣に向き合うようになるのだが、後に篆刻、書、陶芸などで優れた作品を生んだ北王路魯山人の人生を知るに至る。彼は、生まれた時に母親に捨てられ冷たい親戚中をたらい回しにされ、それが猛烈な美を生み出す原因に繋がっていると理解した事で、自分など、まだまだ何と甘ちゃんで軟弱なのだ!・・・と、首がへし折れる程のショックを受けた。どんなに努力しても、その爆発力に追いつけるのだろうかと。 あれから時は過ぎ、自身に降りかかる難題の火の粉は自分の努力で乗り切り、心身共に傷付き倒れもしたが、父という傘の中で甘えていた時より、少しは強くなれたかしら?・・・と思う今日という「私の父の日」です。
水無月のジュリア。 もう、5月の薔薇は終わり。ですが、木陰にまだ、開くとベージュ色のジュリアが影と光の合間でジュリアらしい呼吸をしていました。とても複雑な色味のバリエーションは、この薔薇独特な繊細さであろうと思います。同じ薔薇でも、捉え方を少し変えて、その繊細さを、面白さを、薔薇を描く時の感覚のコントロールが出来るようにと思いながらの勉強!。光と影・・・その両面がかもし出すエキスに、ドキッとします。